定期的ながん検診で
早期発見・早期治療
子宮がんには、子宮の入口付近の子宮頸部にできる「子宮頸がん」と、子宮奥の体部内膜にできる「子宮体がん」があります。子宮頸がんは子宮がんの約7割を占め、最近では20〜30代の若い女性に増えています。性行為によってHPV(ヒトパピローマウイルス)に持続感染することが原因と言われています。子宮体がんは、卵胞ホルモン(エストロゲン)という女性ホルモンが深く関わり、子宮内膜から発生することで「子宮内膜がん」とも呼ばれます。更年期・閉経後に不正出血があれば要注意です。
子宮頸がんは若くても発症する可能性があるため定期的な検診で早期発見することが大切です。性行為経験前のワクチン接種もお勧めしています。
子宮がんの分類
子宮頸がん | 子宮体がん | |
---|---|---|
リスクファクター | ・発がん性HPV感染 | ・30歳以降の月経不順 ・肥満、高血圧、糖尿病 ・出産経験がない ・女性ホルモン剤の長期使用 ・乳がんの既往 |
初期症状 | ・不正出血 ・性行為出血 |
・更年期前後の出血 ・閉経後の出血 |
組織型 | 85%:扁平上皮がん 10%:腺がん 5%:その他 |
95%:腺がん 5%:その他 |
予防ワクチン | あり | なし |
※横スクロールで確認いただけます。
子宮がんの原因
〈リスクファクター〉
子宮頸がん
子宮頸がんの95%以上は
HPV(ヒトパピローマウイルス)が原因
子宮頸がんの原因と考えられているHPV(ヒトパピローマウイルス)は、性行為などで感染しやすく、性行為のある女性なら50〜80%が一生のうち一度は感染すると言われているため、若い年代でも注意が必要です。
子宮頸がんになるまで
※横スクロールで確認いただけます。
HPV(ヒトパピローマウイルス)とは
HPVはパピローマウイルス科のパピローマウイルス属の造腫瘍性のウイルスです。ヒトに感染する型は100種類以上が特定されており、30~40種類の型が性的な接触などによって感染します。約15種類が発がんに関与し、子宮頸がんを引き起こす原因となります。そしてHPV16型や18型など発がんリスクの高い型に一度でも感染してしまうと、子宮頸がんを発症する可能性があります。
※横スクロールで確認いただけます。
子宮頸がん精密検査
コルポスコピー検査
子宮頸がん検診(検査)の結果で異形成の疑いがあると診断された場合は、コルポスコピー検査という、膣や子宮頸部の表面などの細部を拡大鏡で観察する精密検査を行います。6~40倍に拡大することが可能で、肉眼では発見できない病変を見つけることができます。観察と同時に、異常が疑われる子宮頸部の組織を採取する病理検査も行い、併せて診断します。
子宮体がん
子宮体がんはエストロゲンの
ホルモン過剰分泌が原因
子宮体がんの原因は、卵巣ホルモンのバランスの崩れによって引き起こされると言われており、体がんのできる子宮内膜を増殖させるエストロゲンというホルモンの過剰状態を経過することで発生します。
子宮体がんが発症する仕組み
※横スクロールで確認いただけます。